伊岡 瞬さんの「代償」を読みました。何の予備知識もなく読んだのは久しぶりでした。
あったのは本の帯のみ。
近親相姦、殺人、強姦、恋、罠、友情ありの盛りだくさん。
同じ家で育った2人の少年。一人は弁護士に、一人は犯罪者になった。
この男をどうにかしなきゃ。自分の存在と引き換えにしても。
[あらすじ]
小学生の圭輔はある日の夜、家が火事になり、同居していた同級生の達也に起こされ命が助かった。
火事により圭輔の両親は焼死してしまう。
同級生の達也が親戚だったこともあり、達也の家に引き取られる。一転不幸な境遇に。地獄だった。
体は臭く髪は自分で切った。そんな圭輔に友達が出来るわけなかった。
そんな圭輔が中学に入ると一人の友人もなく、来る日も来る日もただ本を読むしか楽しみがなかった圭輔にも友達ができた。きさくに声をかけたのは寿人だった。
達也家と泥試合の後、寿人がお世話になっている牛島家に引き取られる。牛島家ではただの一度も見返りを求められたことはなかった。両親が残してくれたお金を生活費として渡しても「将来のため」と言って使おうともしなかった。
やがて弁護士となった圭輔に弁護依頼が。強盗殺人の罪で収監された達也だった。
「無実の罪で逮捕されたので、かつての友情に免じて弁護してほしい」という。二度と会いたくはなかったが、弁護することになる。
達也は裁判を愚弄し、弁護士の圭輔を追い詰める。
そして寿人と2人で過去の事件を調べ、真相に近づいていく。
達也は火事にかかわっていたのか?達也の父を殺したのは誰なのか?
達也の罠から圭輔は抜け出すことができるのか?圭輔の恋は成就するのか?